---
name: consulting-pptx-skill
description: スライド設計規約 slide-rules.md を核に、経営会議品質のスライドを作るスキル。作成前に規約を読み、HTMLパーツ集(基本27+追加35の62型)から該当パーツをコピーして組み、規約の範囲で型に囚われず調整し、check_deck.py の機械チェック FAIL 0 で仕上げる。型カタログはレイアウトの発想帳であり、合わせる対象ではない。既存の PowerPoint 資料を渡され、そこへ差し込むページを PPTX で求められたときだけ、その資料のマスターの上に直接組む(slide-rules §8.7)。トリガー例:「コンサル品質のスライドを作って」「規約に沿ったデッキで」「型カタログから選んで」「この pptx に足すページを同じ書式で」。
---
# コンサル型スライド作成スキル
主軸は `references/slide-rules.md`。作成前に全文を読み、HTMLパーツ集でたたき台を組み、規約の範囲で調整し、機械チェック FAIL 0 と目視で仕上げる。パーツ集と型カタログは規約を効率よく満たす道具であり、**スライドを型に合わせるのではなく、型をストーリーに合わせて選び、合わなければ捨てて自由に組む。**
成果物は HTML(16:9・1 section = 1スライド)と、Chrome で印刷した PDF。
## ファイルと読むタイミング
| ファイル | 中身 | 読む・使うタイミング |
| --- | --- | --- |
| `references/slide-rules.md` | 規約の正典 | **必読。作成前に全文** |
| `references/archetype-catalog.md` | 62型の一覧(型ID・型名・使いどころ・どのパーツ集の何番か) | ストーリーラインの各行に見せ方を書くとき |
| `references/content-review-prompt.md` | フレッシュアイ・レビューの指示文 | 機械チェック通過後、納品前 |
| `references/ai-smell-lexicon.md` | AI臭ワード・言い回しのリスト | 文章の仕上げ時 |
| `templates/freeform_parts_16x9.html` | 基本パーツ集 27(表紙・全体マップ・矢羽・前提→帰結・軸のある表・主張パネル・評価表・分布図など)。まずここから | 手順3 |
| `templates/freeform_parts_more_16x9.html` | 追加パーツ集 35(エグゼクティブサマリー・積み上げ棒・ブリッジ・散布図・比較表・マトリクス・ロードマップ・ガントなど)。基本で足りないとき | 手順3 |
| `assets/SlideCatalog_16x9.pdf` | 両パーツ集を印刷した62ページ(P.1〜27 基本、P.28〜62 追加) | 型を目で探すとき |
| `scripts/new_deck.py` | パーツ番号を並べて1本のHTMLを生成 | 手順3 |
| `scripts/check_deck.py` | 規約の機械チェック(HTML は標準ライブラリのみ) | 手順6 |
| `scripts/check_layout.mjs` | 重なり・はみ出し・空きの多いページの実レンダリング検査(`npm run setup` で playwright を入れる) | 手順7 |
| `tests/test_checks.py` | 機械チェックの自己テスト(直していない版で発火し、直した版で通ることを確認) | 機械チェックを足した・直したとき |
| `scripts/html_to_pptx.py` | 仕上げた HTML を編集できる PPTX に変換(`html_dump.mjs`・`lib_cdp.mjs` を使う) | ユーザーが PPTX を明示したときだけ |
| `assets/SuperTemplate_62type.pptx` | 62型のPPTX見本帳(全スライド編集可能) | PPTX を手で組むとき |
| `scripts/measure_deck.py` | 既存の PowerPoint 資料(.pptx/テンプレートの .potx)の書式を測って `skin.json` に書き出す | 既存の資料へ差し込むページを作るとき(最初に)|
| `scripts/deck_pptx.py` | その資料のマスターの上に、同じ書式のページを組む部品(作例は `examples/house_deck_example.py`) | 同上 |
| `local/`(git 管理外) | 利用者の組織の規約 `slide-rules.local.md`・禁止語 `forbid.txt`・自前テンプレ(`local/README.md`) | あれば本体の規約の後に必ず読む。無ければ飛ばす |
## 規約の要点(入口。全文は必ず読む)
- **タイトル**: 結論を書く。1行が基本、長ければ意味の切れ目で2行(縮小して詰めない)。です/ます禁止。タイトルだけ通し読みして1本のストーリーになること
- **レイアウト**: 1スライド=1メッセージ。左=事実・図、右=意味合い。下部の「POINT」帯禁止
- **表**: 行=項目・列=観点の「軸のある表」。ヘッダーは本文より大きく太字・塗りなし。最終行の下に罫線なし
- **装飾**: 角丸禁止。塗りボックスに枠線なし。色分けするなら同一スライドに凡例
- **図**: 推移・構成比・分布はグラフで描く。表に流し込んで済ませない(§5.11)
- **数**: タイトルに書いた数と本文の連番を一致させる(§2.9)。ページの中身の個数はタイトルに書かない(§2.4)
- **文章**: 1資料1用語。略語は初出でフル表記。ブレット語尾は階層内で統一
## 手順
1. **作る前に定義する**: 目的・成果物の定義・スコープ IN/OUT を3〜5行で先に合意する。
2. **ストーリーライン**(1枚1行のタイトル列)を書き、各行に見せ方を併記する(図/表/矢羽/2カラム/数値カード)。推移・構成比・分布・相関は必ず図。見せ方に迷う行は `references/archetype-catalog.md` を見る。
- 章扉は b27(アジェンダ再掲型)。section は `s chap` でページ番号に数えない(§4.45)。10枚前後なら章扉は要らない。
- 表の列幅: 列の内容が同種(時点・案・部門)なら `
` で等幅にし、最後の列だけに余白を吸わせない。説明・ブレットの列があるときだけ、その列に余白を渡す。
- 枚数に上限があるときの削る順: 章扉・目次 → 全体マップと重複する本文 → 補足・付録。表紙・全体マップ・結論ページ・裏表紙は残す。リスクの列挙は対応策と同じ1枚にする(§4.29)。
3. **たたき台を生成する**:
```bash
python3 scripts/new_deck.py --list # 番号と型名(b01〜b27 基本/m01〜m35 追加)
python3 scripts/new_deck.py --parts b01,b02,m05,b06,b09,b10 --title "資料名" -o mydeck.html
```
両パーツ集のCSS結合・見出し様式の統一・ページ番号の振り直しはスクリプトが行う。手でコピーして組まない。生成後、プレースホルダー(`Text N` / `ラベル N` / `YYYY`)を実物に差し替える。
4. **グラフが要るページは、表パーツに流し込まず自分で描く。**
5. **調整**: 表を2枚に割る、右カラムを帰結形に書き直す、粒度の揃わない並列を書き直す。1枚ごとに「この型のままでよいか」を疑う。受けた指摘は slide-rules.md に1行追記し、測れる指摘は機械チェックにもする(slide-rules §8「指摘は規約1行と機械チェックの両方にする」)。
6. `python3 scripts/check_deck.py mydeck.html` → FAIL 0(表紙・裏表紙・章扉の「タイトル空」WARN は許容)。出力されるタイトル一覧を通し読みする。本文に残ったプレースホルダー、型名のままのタイトル、2文以上詰めた文章塊も FAIL になる。
- 社外に出すデッキは、顧客名・社内語・案件コードを1行1語で書いたリスト(リポジトリの外に置く)を当てる: `python3 scripts/check_deck.py mydeck.html --forbid ~/.config/deck-forbidden-terms.txt`。HTMLコメントや属性に残った語も拾い、語そのものは出力に出さない。
7. `node scripts/check_layout.mjs mydeck.html` → OK(playwright が別の場所にあるなら `PLAYWRIGHT_MODULE_DIR` で指す)。版面の40%超が空いたページも FAIL になる。
8. **フレッシュアイ・レビュー**: `references/content-review-prompt.md` の指示文を、作り方を伏せた別のエージェントに渡してデッキのファイルを読ませる。指摘を採否表(採用/不採用/保留+理由)にし、採用分だけ直して手順6・7を再実行する。
9. **PDF 化して全ページ目視する。** 機械チェックは重なり・はみ出し・規約違反しか見ない。棒が潰れる、図が空になる、下半分が空く、泣き別れ、左右の下端不揃いは目視でしか分からない。パーツのCSSは自分のデッキ側で直してよい(直したら templates/ にも反映する)。
```bash
"/Applications/Google Chrome.app/Contents/MacOS/Google Chrome" --headless --disable-gpu \
--no-pdf-header-footer --print-to-pdf=mydeck.pdf mydeck.html
```
## PowerPoint(.pptx)が要るとき
**資料は HTML で仕上げる。PPTX にするのは、ユーザーが「PPTX で」「パワポにして」と明示したときだけ。** 修正・レビューの往復はすべて HTML 上で回し、変換は最後に1回だけにする。HTML のほうが直すのも機械チェックも速く、PPTX で直すと HTML と中身がずれる。PPTX を渡した後に修正が来たら、HTML を直して変換し直す。明示が無ければ PDF で渡す。
1. HTML で手順6〜9(機械チェック FAIL 0・フレッシュアイ・レビュー・PDF 目視)まで済ませる
2. 変換: `python3 scripts/html_to_pptx.py mydeck.html` → 同じフォルダに mydeck.pptx(Node 22+・Chrome・`pip3 install python-pptx` が必要)
3. `python3 scripts/check_deck.py mydeck.pptx` を FAIL 0 に。PowerPoint で開いて(または PDF に書き出して)文字の折り返しと重なりを目視する
4. 社外に送るなら、ファイルのプロパティ(作成者・会社名など)を消す
変換の中身と限界(詳細は slide-rules.md §8.6):
- 編集できる形で再現: 文字(書体・大きさ・色・行間・折り返し幅・箇条書き書式)、塗りと枠(角丸・clip-path の多角形・CSS の三角形)、罫線、表(結合セル・セルの塗り・罫線・余白・縦書き)
- 画像になる(中の文字や数値は編集できない): SVG のチャート・図、img、背景画像
- 書体は和文ゴシック=Yu Gothic、明朝=Yu Mincho に置き換える。字幅の差で行末が1字ずれることがあるので目視は省かない
- 再現しない: 回転・変形(CSS の transform)、`::before`/`::after` で描いた装飾(背景付きの丸数字など。行頭記号の文字は箇条書き書式として再現する)。これらはパーツ側で使わないか、変換後に PowerPoint で直す
PPTX を一から手で組むときの見本として `assets/SuperTemplate_62type.pptx`(62型・全スライド編集可能)も置いてある。
### 既存の資料へ差し込むページ
入れる先の PowerPoint 資料(社内の標準デッキ・作りかけの提案書)を渡されたときは、変換せずに **その資料のマスターの上で直接組む**。変換した PPTX は書体と版面が自前なので、差し込むと浮く(slide-rules §8.7)。文章・表の軸・1枚1メッセージの規約はそのまま。
1. 測る: `python3 scripts/measure_deck.py house.pptx` → `house.skin.json`(書式が .potx で配られたときもそのまま渡せる)。要約を読み、資料を目で見て値を直す
2. 組む: `examples/house_deck_example.py` を手本に `scripts/deck_pptx.py` で組む。書体・地色・ページ番号をスライドに書かない/タイトルはプレースホルダー/表はテキストボックス+罫線(`table()`)/色は資料のテーマ色
3. `python3 scripts/check_deck.py pages.pptx --house house.skin.json` → FAIL 0。**PowerPoint で開く前に必ず通す**(不正なファイルを開かせると、ユーザーの PowerPoint に修復のダイアログが残る)
4. 全ページを目視する(手段は slide-rules §8 の目視QAと同じ)
5. 渡すのは差し込むページだけのファイル。資料へ入れるのはユーザー(「貼り付け先のテーマを使用」)
## 本スキル使用の注釈
「本資料は consulting-pptx-skill(github.com/carnot-tech/consulting-pptx-skill)で作成」の一文は裏表紙(b10)の左下の出典行に既定で入っている。置けるのは**最終ページの出典行だけ**。他のページにツール名が出ていると `check_deck.py` が FAIL にする(クライアントに出せる体裁)。裏表紙を使わないデッキでは最終ページの出典行に足す。
## スキルを育てる(更新・自分の規約・PR)
このスキルは規約と機械チェックを使った人の指摘で良くなる。次の 3 つを作業の一部として行う。
1. **最新を取り込む。** セッションの最初に、スキルのフォルダが git clone なら `git fetch` して `origin/main` より遅れていれば「スキルの最新版を取り込みますか」と一度だけ聞く(目安は週 1 回)。`git pull` で取り込む。利用者の変更は `local/` に置くので衝突しない。本体のファイルを直接直している場合は、その差分を先に `local/` か PR に逃がす
2. **自分の規約は `local/` に置く。** 利用者から「当社ではこうする」という指摘を受けたら、本体の `references/slide-rules.md` を書き換えず `local/slide-rules.local.md` に 1 行足す。顧客名・案件コードは `local/forbid.txt` に入れて `--forbid` で検査する。自前のパーツ集・差し込み先の資料・`skin.json` は `local/templates/`
3. **汎用化できる指摘は PR にする。** 作業中に、本体の規約の誤検知・見逃し・どの組織でも効く新しい指摘に当たったら、納品後に「この修正を本体に PR で出しませんか」と一度だけ提案する。出し方は `CONTRIBUTING.md`(規約 1 行+`check_deck` の判定+修正前に FAIL・修正後に通るテスト)。**PR を作る前に `CONTRIBUTING.md` の「PR に入れないもの」を読む**: 顧客名・案件コード・金額・担当者名・実案件のファイル・`skin.json` は差分にもコミットメッセージにも PR 説明にも入れない(会話に出た案件の文脈が混ざりやすいので push 前に差分と説明を見直す)。1 社の好みや理由の書けない規則は本体でなく `local/` へ。既定を変える規則は条件付きで書く。利用者が承諾したら `gh pr create` まで行う。断られたら次のセッションまで再提案しない
## 色と書体
両パーツ集の既定は同じ暖色系(生成りの地・濃茶の文字・茶のアクセント。本文ゴシック・見出し明朝)。トークンは各ファイルの `